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国道沿いの土地。

2022.08.08
仲介実績

今回は過去の案件から、国道沿いの物件の取引事例をご紹介します。

この案件は、買主の方から「ここの土地を購入したいんだけど、調査して仲介に入って欲しい。」
とご依頼を頂きました。
土地探しからではなく、調査や契約等の書類チェック、諸々の調整を行うという
買主専門店らしい案件でした。
 

こちらの土地は、「市街化調整区域」という、市街化を抑制する地域にある土地で、
本来であれば建築はできない区域にあります。

しかし、四日市市には「20年宅地」という、他の地域にはない特殊な制度があります。
(20年間、宅地として使用していた事が証明できれば、建築が認められる場合があるという制度。)

その制度を適用して建築が可能になるという、特殊な物件でした。

とはいえ、「市街化調整区域」かつ国道沿いということで、色々な制限があり、確認すべき事項が
沢山ありました。
 
 

まずは、『雨水と生活排水の経路の確保』です。
 
この地域は公共下水に未対応だった為、浄化槽の設置が必要な地域でした。
また、雨水の排水に関しては、全面道路に設置されている側溝に宅内から繋がせてもらう方法を
取る事が多いと思います。
ですが、全面道路が「国道」であった為に規制が厳しく、「新規での側溝への繋ぎこみはNG。」
という指導が入りました。

しかし、この敷地内には国道の側溝に接続されている過去に使っていたU字溝がありました。
排水が出来なければ建築は出来ない為、
「その既存のU字溝を利用するのであれば、側溝への排水を特別に許可する。」
との確認が取れました。
これで一安心、と思った矢先、このU字溝でもう一つの問題が起きました。
それは、
 
 

『U字溝の所有権界』です。

売主側で「確定測量」を行なって下さったのですが、
(確定測量については、「こちらのブログ」をご覧下さい。)
隣地所有者との立ち会いの結果、「U字溝はこちら(隣地)の物だ。」という主張があったそうです。

隣地の所有物になってしまうと、買主側の宅内に降った雨水を、U字溝を利用して排水が出来ない為、
折衷案でU字溝の真ん中に杭が打たれ、共有物という事になりました。
 
しかし、共有物だと今後管理をしていく上で、工事が必要になれば隣地の承諾を得たり
費用は折半にしたりと、隣地トラブルに発展する可能性もあります。
(共有物に関しては、「こちらのブログ」をご覧下さい。)

その為、共有は解消できるように交渉したのですが、残念ながらそれは叶いませんでした。
それならばせめて、「今後工事をしたり、排水で利用する事を承諾する覚書を交わしたい。」
という買主の方の意向がありましたので、隣地所有者へおもち不動産から交渉し、覚書を交わす事に
しました。

 

最後に発覚した事が、『隣地の屋根が数センチ、被越境している』という事でした。

市街化調整区域は、建築するにあたって「43条の許可申請」という申請をする必要があるのですが、
この申請を通す為には、数センチの越境、被越境もあってはならず、この被越境を
なんとか解消する必要がありました。
 
売主側へ相談し、結果「被越境部分を含んだ数㎡だけ分筆する」という対応をして下さり、
被越境がない敷地側で申請をすることで、無事に申請を通すことが出来ました。
 

 
これらを解消し、無事に引き渡しを終える事ができました。
売主、買主、隣地所有者の方、皆さんの協力なしでは、全てを解決することは出来なかったと思います。

大変ではありましたが、買主の方にも喜んで頂けて、とても印象に残っている案件のご紹介でした。
 
また別の物件の事例も書いていきますので、是非チェックしてみて下さい!
 
 
桂山